仮面ライダーＷ総論。

受験期にディケイドからシフトしたために毎週感想を書くことができなかったＷでしたが…遂に最終回を迎えましたね。というわけでここ一年間どういう視点でＷを見ていたのかざっと振り返ってみたいと思います。

番組が始まって中間地点あたりで一回感想に書いたように、最初Ｗのデザインを見たときの印象は正直あまり良くありませんでした。私が好きなデザインはシンプルなのにかっこいいって奴なんですが、Ｗの場合はちとシンプルすぎて浮いてる感じがしたんですよね。
ですがお話の方は一回あたり2話完結ってことで大変テンポがよく、ここ数年間のノリを踏襲してライトな雰囲気を出しつつも、街（風都）を悪の組織（ガイアメモリの密売＝園崎家）から守るという仮面ライダーの伝統みたいなものを引き継いでいるのに好感が持てました。キャラも変に捻くれたのはいないし、最初翔太郎に敵意むき出しだった照井も回を重ねるごとにだんだん軟らかくなっていったし、特にこれと言って嫌いになる要素がなかった感じでした。
大学が始まってからはだんだん日曜日に家にいられなくなってしまったんで、5月後半あたりから見れなくなってしまったんですが、8月の頭の休みをいいことにそれまで録りだめしていたＷをいっき見。そして近年まれにみるテレビシリーズでの伏線の回収率にびっくりしました。何か見るたびテンション上がった！三話で出てきたフィリップの家族の話とか、そもそも存在が謎のシュラウドの話とかは本当によくまとめたなあと。いやあ初めて見た当初はこんなにハマるとは思ってなかった！
あとＷは構成だけじゃなくて脚本も上手だよなあと。今までの仮面ライダーの名言っていうか口癖って「おばあちゃんが言っていた」とか「最初から最後までクライマックスだぜ」とか「通りすがりの仮面ライダーだ」とか、結構どこにでも挟めるものが多かったんですが、今回は「さあ、お前の罪を数えろ」で、明らかに他と違って使いどころを選ぶセリフですよね。。。あと照井の「俺に質問をするな」とか所長の「あたし聞いてない」とか。それをピンポイント、場面が盛り上がってきたところでしっかり使う脚本にすげぇ痺れました。特に照井のセリフの場面とのシンクロ率は素晴らしい。あのセリフをあのタイミングで入れてくるか！って感じ。あと当たり前かもしれないけど最終話手前の回のＷの決め台詞はカッコよすぎです、マジで。。
最終話といえば、今年は珍しく最終話の敵がラスボスじゃなかったんですね。というか、ラスボスだと思っていた琉兵衛さんまで最終話3回前にいなくなっちゃうし、突然出てきた加頭順はラスボスだったんだろうけど最終話1回前に倒されるしで、結局最終話はこれから先の戦いの第一話、みたいなある意味斬新な終わり方でしたねえ。
ああそうそう、加頭と言えば彼がＷにやられた際の物を落とす癖を利用したガイアメモリの破壊は印象深かったですね。それから財団Ｘって加頭を含め訳わからない濃いキャラばっかりでしたね……ゴスロリ娘とかストップウォッチの人とか。話数少ない中でも印象に残すためでしょうかね。
最終話周辺について。
フィリップが消えちゃうっていう最後のくだりは結構泣かせます。復活するんじゃないかなーと何となく予想させておきつつも、街の人たちとのやりとりとか、翔太郎の「閉じるぜ」とか、やっぱり来るものがありました。だって彼らはずっと一緒だったんだもんね。最終話で翔太郎が笑いながら叫んでいるシーンを見て、この二人には「二人で一人の仮面ライダーだ」っていう名言がぴったりだなあと思いました。
それからいつともなく照井と所長がくっついたのはキバの名護恵並みの衝撃でしたｗどうしたんだ照井よｗｗｗ

まあコメディ色が強かったＷでしたが、決めるところはきちんとシリアスで〆てくれたのでかなり好みの部類です。というか伏線の回収率の高さと後半の超展開ぶりで言ったらここ数年のうちで一番よかったかも。劇場版はまだ見てないんですけど、面白そうなのでそのうち見たいなあと思います。シュラウドの素顔みたいなもの（？）とか、Ｗのメモリのドーパントとかも出てくるっぽいですしねえ。

こんなところでした。毎週感想は書けませんでしたが面白かったです、Ｗ！感想がいつもより短いじゃないかって？それくらいいい具合にまとまってたってことですよ！途中、霧彦さんの妹さんが出てくるとかも全く予想していなかったしなあ。うむ、文句のつけようがない。

来週からはまた靖子にゃんのターンですね。電王といい、シンケンといい、あの人は近年本当によく働いてますねえ。主人公の特性といい、メインライダーが靖子にゃんであることといい、激しくギャグ路線になりそうな気がしますけど。

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• 2010/08/29 Sun.